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ブログ, 日本語をたのしむ

2016 - 10 - 28

人生を楽しむ人と、愉しむ人

人生において、できれば楽しい時間を少しでも多く過ごしたいもの。そのヒントが「楽しむ」と「愉しむ」の言葉の違いに…ある気がするのです。

 

ながたあいです^^

 

前回の年賀状の「賀詞」に引き続き、

ことばに関するお話です。

 

 

楽しむ」と「愉しむ」の違いって…何でしょう。

 

みなさん、意識したことはありますか?

 

 

この違いを意識して

日々の生活を送るだけで

自然と肩の力が抜けていくような気がします。

 

 

もし、あなたが私と同じように

全身にガチガチに力が入っている人だったとしたら

 

 

ことばの「イメージ」を大切にしながら、

ぜひ読み進めてみてください。

 

 

 

 


◆そもそも「楽しむ」とは?

 

「楽」は、喜怒哀楽の感情のひとつ。

 

 

「楽」に当てはまらないことは、

あまり受け入れたくない感情…

つまり「怒」「哀」になります。

 

「喜」は、「楽」から派生する感情です。

 

 

 

楽しいから、喜ぶ。

楽しそうな姿を見て、喜ぶ。

 

 

楽しいや楽しむの先に、喜びがある。

そんなイメージです。

 

 

 

 

楽しいことが大好き!

楽しい場所にも行きたい!

楽しい人のグループに入りたい!

 

 

そう願う人は多いでしょう。

 

 

 

楽しそうにしている人は、

とても魅力的に映りますよね。

 

そして、そうなりたくて

無理矢理その輪の中に

自分を入れようとします。

 

 

 

 

 

ネガティブ思考からポジティブ思考へ!

みたいな自己啓発本もたくさん見かけます。

 

そして、そうなりたくて

その書籍を手にして購入します。

 

 

 

 

 

 

 

さぁ。

本当に「楽しむ」ことはできるでしょうか?

 

 

 

答えは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

できます。

 

 

「楽しむ」とは、

与えられたことに対して

楽しく過ごすこと。

 

これが「楽しむ」です。

 

 

 

「楽」という字は、ラクとも読みますね。

仕事でも勉強でも

“楽しんで”できると、とても”楽”になります。

 

 

 

楽勝、音楽、極楽、楽天家、歓楽街…

 

 

その空間

…場所や時間や人…

自体を楽しむこと。

 

すでに設定された枠の範囲内で、楽しむこと。

 

どちらかというと「受動的な」イメージです。

 

 

 

これは、大きなポイントです。

 

 

 

 

自分が本来求めていることではなくても、

それが一時的なものだとわかっていても、

私たちは「楽しむ」ことができます。

 

 

怒ったり、哀しんだりしていない限り…

私たち人間の基本的感情のうちのひとつ

「楽」であることに違いはないのです。

 

 

 

 


◆では「愉しむ」とは?

 

それに対して「愉しむ」とは、

どういうことでしょう。

 

 

意味の違いや使い分けをするときには

そのことばを構成する「漢字」に

着目してみてください。

 

これは、私がいつもしている方法です。

 

漢字がイメージできたら、

自然と使い分けるようになりますし、

語彙も豊富になっていきます。

 

 

 

 

さて、話を戻します。

 

「愉」には、りっしんべんがあります。

ご存知の方も多いと思いますが、

このりっしんべんは「心」を表します。

 

 

 

心から楽しむこと。

 

自分自身の気持ちや想いから

自然と生まれる楽しみを

素直に感じる状態。

 

 

喜怒哀楽の基本感情の枠を超えて、

全力で楽しみを味わう状態。

 

 

どちらかというと、

積極的に自ら働きかける

「能動的」なイメージです。

 

 

 

 

愉快、歓言愉色…

 

 

ありのままの楽しさを受け入れる。

そんなイメージです。

 

 

ネガティブ思考だって、

キラキラ女子じゃなくたって、

バリバリの経営者じゃなくたって、

 

心から「愉しむ」ことはできます。

 

 

 

決まった枠の中で「楽しむ」ことも良いですが、

心の枠を超えて

心から「愉しむ」ことも

ぜひ意識してみてくださいね。

 

 

 

自分の意識次第で

自分の未来は

どうにでも変わる。

 

 

 

 

 

ほらね?

 

たかが、漢字。

されど、漢字。

 

 

 

「知っている」のと「知らない」のでは

大きく違うでしょう?

 

 

 

今日も明日も

「愉しい」時間を少しでも多く

感じられますようにー★